あそびとくらす

遊びと暮らす 遊人クラス 日常の中にちょっとした遊び&スパイスを。日常の中からちょっとした学びを。

台所育児 「自分で作る」3歳からの調理 関の工場見学番外編

台所育児

って知ってますか?

まぁ、ぶっちゃけ

台所仕事しながら子育てできるよ♪

台所には子どもの成長のきっかけがゴロゴロしとるよ♪

てこと。

 

4歳の誕生日に

「自分で研げる包丁」

「じゃがいもの芽が取れる角付き包丁」

もちろん

「本物でよく切れる包丁」

をプレゼントしました。

(私のエゴね 苦笑)

 

見せかけの切れない子ども包丁なんか与えたら

包丁は切れないもの、

力を入れて押して切る

なんて身に付いたら、

本当に切れる包丁持ったら危ないやん?

そもそも包丁は切れるものなのに、

なぜあえて切れない、丸くする必要があるんだ?

と思い、

がっつりモノホンの包丁をリボンに包んで♪

(喜ぶのか?4歳児。。。

喜んだ…ケーキを自分のを大きく切ると言い切って 笑)

 

名入りのよく切れる土佐刃物包丁は

今では、私の毎日使いの包丁になり

時々、息子が「子ども食堂」を開いてくれる時に活躍している。

 

そもそも、私も最初から

子どもに包丁を持たせたほうがいい♪

なんて考えの持ち主ではなかった。

生後1週間で緊急入院し、

酸素マスクをつけている我が子をみてからは

「子どもは弱くて守るもの。

危ない・汚いものからは遠ざけて。」

と、

か〜な〜り神経質な(義両親・両親曰く)母親だった。

さらに

私自身も産後1年後に倒れ、死を意識し

(10歳くらいまでは見守りたいが、体がもつのか?)

ワンオペだったこともあり

「子どもを守らなきゃ!!!」と

相当に過保護な母親だったと、今振り返って、思う。

 

大きく変われたのは

森のたんけんたい に親子で通い始めてからだ。

あれ?

子育てって、みんなですると楽しい?楽?

あ、おんなじ漢字じゃん

あれ?子どもって、危ないこと、汚いこと好きなん?

イキイキしとるじゃん?

肩のイキみがどんどんとほぐれていくのを感じた。

(長くなりそうなのでまた今度)

 

それと同時に自分が倒れてから1年間くらい

毎日が、明日死ぬかも…というくらい体も辛くて

帰宅も遅く会えない夫に気持ちも伝えられずワンオペ。

そう、倒れてからの1年間は何をしていたんだろう

とりあえず、生きている&生かしているのに必死で

思い出せないんだけど

アレルギー対応食をずっと作っていた。

子どもをゲートの外に出して。

泣かせたまま。

 

当時の息子の抗原は乳卵胡麻鯖大豆キウイ小麦。

肌がボロボロでダラダラで。

そのうち、交差抗原?牛肉も豚肉も止めてみようと言うことで、

一体何を食べさせたらいいんだ?

時々、うさぎ肉や馬肉を取り寄せていた。

食べ物と勉強ばかりで

目の前の子どもはあんまりみれていなかったかもしれない。

ゲートの外にいてね。

危ないから、触らないでね、と。

 

それが森の中で過ごし始めたら

あれ?危ないことから全部遠ざけなくても良くない?

子どもの好奇心大切にしたいなら

ちょっとくらい汚くても危なくても

見守ってみたらいいんじゃない?

心がほぐれてきたのと同時に

私の体もだんだんと回復してきていた。

 

子どものアレルギーと

自身が倒れたことで

自分の体に入る食べ物の大切さに気がついて

食べ物を作る過程も大切なんだと気がついて

以前からESDに少なからず取り組んでいたことと繋がって

そうや!

日々の暮らしから、できることをしていこう。

 

死ぬ前に

子どもに一番伝えたいことは…

………………

「自分で作れる」ことだ。

 

そう意気込んだ私は

衣・食・住

なるべく自分で作れることを見せたくて

感じたくて

(そしてほんまにお金がなかったからというのも相まって)

身の回りにあるものを作り始めた。

服←布←糸←綿花を育てる、みたいにね。

 

一番最初に思いついたのが

そして、一番伝えたかったのが

「食べ物」

どこからどうきて、どうなって、

私たちの手元に届くのか。

今はもう息子はうろ覚えだが、

鳥を捌いていただく会に参加したり

猟師の方から鹿や猪肉を分けてもらいに行ったりしていた。

(そして、鹿の頭骨を見つけたり)

 

が、名古屋の端っこで暮らしている私たちに

食物を手に入れる

(特に動物)

機会はなかなかない。

 

それでも、最初からではなくても

なるべく食べ物を作る(大変さと)

楽しさを分かち合えたらな

と、徐々に一緒に料理を作りはじめた。

 

一緒に作ると言っても

玉ねぎの皮を剥いたり

茹でたにんじんの型抜きをしたり

米を研いだり

そんなところから始めた。

そのうち、切りたい!

というようになったので

3歳頃から

大人の包丁で切り始めた。

そのうち、

「もっと1人で切りたい!」コールが強くなり

上記のように、「小さくて切れる包丁」を探した。

当時はなかなか思っているものと一致するものが見つからなくて

知人(のちに友人、と言いたい)が紹介している

子ども包丁をみて、これだ!と誕生日プレゼントとして購入した。

今思っても、いい買い物だった。

よく切れるし、研げる。

息子はどんどん切りたいものを切っていった。

 

同時に

1回ちろっと爪を切ってしまったことはあるが

大きな怪我はしたことがない。

切れることを知っているからだ。

 

包丁は切れる。

食器は割れる。

だから、丁寧に扱うし大切に使う。

 

自分がどれだけ、

そばにいてやれるか分からない。

だからこそ、

偽物ではなくて、

早いうちから

本物に触れさせたかった。

 

おかげで?

魚が好きなこともあって

小学校に上がる前には

魚をなんとなく捌けるようになっていた。

このままいけば

いつ私が死んでも

ひとまず自分でご飯が作れるようになるになってそうやな。

そう思っていた。

 

が、

親の気持ちはすぐ子どもに伝わってしまうのだろうか。

段々と私の体も回復してきて、動けるようになってきた。

昔の気持ち「死ぬまでに伝えたいことは…」を

段々と忘れて過ごすようになってきた。

普通に自分の寿命がもう少し

いや結構続くような気持ちになってきた。

嬉しいことだけど。

 

気がついたら、

一緒に料理することもなくなり

手伝ってといえば

「今忙しいから」

と言われるようになり

あんなに好きで作るたびにつまみ食いしていた干し芋や干リンゴも

見向きもしなくなってきた。

包丁も今では、私が使っている。

嬉しいことだけど、少し寂しい。

 

そんな毎日を過ごしているので、

ふらっと気がついた料理イベントに

彼がこんなにのりきになるとは思わなかった。

 

関の工場参観日

子ども用調理器具も製造販売しているメーカー

サンクラフト さん主催

 

本当はお決まりのデコレーションプレートがあったのだけど

「俺、自分の作りたい」


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トン トン トン と慣れた手つきで切っていると

「あれ?よく料理しているの?」

「うん、時々。今はあんまりしてないけど」

 

思い出してくれたかい?!

「今もしてもいいんだよ〜♪」

そう言いながら、

褒められながら楽しそうに作っている息子を見て

ふと、

前は私の「死ぬまでに伝えなきゃ」

っていう気迫と

やらないといけない雰囲気でしてたのかな?

やらなきゃならない時はいずれやってくるだろうから

やらなくてもいいときはゆっくりしていてもいいのかもしれない。

とも思えた。

 

出来上がったプレートはこちら

 


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彼の「楽しい」がいっぱい詰まってた♪

 

これからも、

まぁ、私が元気なうちは

好きなことを、めいいっぱい楽しんで過ごしてもらえたらいいな。

私も、めいっぱい楽しみたい。

人生は、長くて、短い。

 

あ、そやそやこれ書いたきっかけは

こちら


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当時私が知っていたら買っていただろう

コンセプトが同じ思いの

「本物の包丁」

土佐より近い関でも作られてたんやね。

と思って。

今年リニューアルされたのを記念して?の

ワークショップだったみたい。

今はもう大きくなってしまったけど

小さい頃知っていれば

買っていただろうな。

宣伝してなんて言われてないけど

昔を思い出して書き留めてみた。

もし、今 台所育児 って面白そうやな

と思ってる保護者の方がいらしたら、

これはおすすめやな!!と思ったので♪

 

自宅には名入りの子ども包丁があるので、

これからも大切に研ぎながら使っていきたいと思う。