息子を無人島キャンプに送り出すため
隣の県の新幹線駅まで早朝送って行った。
前日、夫から
「明日、伊吹山は行けない？」
メールがきた。
私は日本語も苦手だ。
行間や雰囲気を読み取るのも苦手だ。
なんなら、コミュ障の部類だと思う。
（夫も。・・・こそっと）
ん？伊吹山に行こうという提案があったか？
そして、私が断ったか？
既読スルーでもしていただろうか？
巻き戻ってみてもそんなメールは一切ない。
伊吹山の「い」の字もない。
「私とあなたで？息子いないよ」（何のために登るんだろう）おいっ
「伊吹山の登山道は7月の台風で道が崩れていた気がする」
と返信。
しばらくして、
ああ、あれは
「明日、伊吹山に行かない？」の提案メールだったかもしれないことに気がつく。
行かない？なら誘われてる気がするけど
行けない？なら「え？私断ってたっけ？」て思わないだろうか。
「行けなくもないけど〜」と答えたらいいんだろうか…。
「行こう」または「行きたい」と答えた方がよほどすっきりしないだろうか。
話変わって
どうして、結構な人が
しません。じゃなくて、できない。っていうんだろう。
するつもりがないから、しないんじゃないの？
ただの自己保身…？
したほうがいいと思ってるなら、したほうがいいし
しなくてもいいと思うなら、ちゃんとそう言ったほうが相手に誠実だと思う…
そう思うことが多かった私が子育てをしたら
「宿題しませんでしたっていうからいい（大丈夫）
だって、今、俺に必要ない。
しなくても俺、学校に行けるから！」
そう、息子は堂々と言う子になっていた…。
潔い。
が、
外から見ると
「できない、っていう言い方は自己保身だけじゃなく
相手への思いやりも少々含んでいたんだ」と見えてくる。
いや、もうちょっとソフトに言い換えようよ…
本当に必要ないん？
君のために一つもなってないんか？そう思うならいいけど
最初にそう伝えた？
と少々の圧によって
「他に、することがたくさんあって・・・
友達と遊ぶとか、山に登るとか、川で遊ぶとか
無人島キャンプに行くとかしたいことがたくさんあって
全部はできなかった。」
に変わって、息子は無人島へ意気揚々と出かけた。
そういえば、
宿題ゼロにしてって頼んだけど、それはできないって言われて（直談判したんかい）
漢字が1番嫌だから、漢字の宿題をなくしてほしいって言いったらテストがあるからできないって言われたけど
俺、テスト別にできなくてもいい。だからしなくて大丈夫🎵
と言っていた。
テストはどうでもいいけどさ、漢字読めるようになったら、
もっと本がすらすら読めて、文章書くのも楽になるよ
とのアドバイスは
「俺、書けないけど読めるもん！」
と切り返されてしまった。
いや、読めてないから…と言ったものか
本人が気がついた時に初めて必要になるのなら…と言葉を飲み込んだ。
そんなやりとりは知らない夫。
彼も息子に接しているのだけど、息子は夫の気持ちを読むのが上手い。
夫は、はっきり言わないけれど
息子は感じ取っているようだ。
すっと、自分の気持ちや意見を言わずに飲み込むことがある。
私にはシャワーのように浴びせるくせに。
そうか、私が浴びせすぎたんやな。
浴びせるやつには浴びせ、
飲み込むやつには飲み込んでいるのなら
なんと適応能力が高いのだろう。。。
そんな夫に
どうして、
行く？行きたい？じゃなくて、行けない？って聞くの？
と聞いても、「特に・・・」と返ってきそうだ。
夫は昔から
コーヒーいる？
と、聞けば「もらおうかな」と答える。
いるのかいらんのか、押し付けているのか？私が。と思っていた昔は通り過ぎ
今はさらりと「はいどーぞ」と差し出せるようになった。
このメールにも
「明日行こうか」と返せばいいのだな。
そう思ったら、翌日がなんだか楽しみになってきて
息子のキャンプの準備を全く見ずに
「伊吹山、登山」「駐車場 安い」
翌日のデート検索に当ててしまった。
（大人の手助けかりずに息子、準備して行ったのに
歯ブラシを忘れていることに夫が気がつき、
母から「歯ブラシを忘れていって…どこかで買うように伝えてもらえますか？」の過保護電話を入れられる。
「3日間くらい歯磨きしなくても大丈夫だから！」と笑われて、
それもそうだけど、虫歯がな〜と思うくらいなら、前日少しは準備を一緒にしたらよかったのだ）
久しぶりに誘ってもらった伊吹山
結局、私がホイホイと検索と準備をして
養老の滝と伊吹山、ダブルで楽しんできた。
あれ？
行けない？
って言われただけなのに
養老の滝にも行ってみない？って、誘ってるのは私じゃん…。
手のひらで転がされているのか…。
行けない？って聞くのは、
行かない？と聞いて、行かないと言われるのが怖いのか
行かない？と聞かれても、行けない（時もあるけど）と言うのは
相手を傷つけない優しさなのか
チグハグなやりとりを見て
息子が少しでも真ん中を歩んでいってくれることを祈って。
私の母が、私に向かって
「あなたは自己主張するけど、押し付けてはないと思うよ。
人を知っていれば、押し付けてないって分かるけど
自己主張する習慣がない人からしたら、真っ直ぐに言われたら
押し付けられたり、否定されたって感じることがあると思う。
日本じゃ生きにくいだろうね。外国に生まれてたら楽だったろうにね。」と。
え？母、外国知らんやん。イメージか？
しかも、外国に生まれてたらって…
あなたの子じゃなくなっれるやん（笑）
我が子を見て、
我がふりなお…せたらいいんだけど
やっと、夫のソフトな言い回しを素直に聞けるようになってきたこの頃。
結構な時間がかかったけれど、生きてる間に気がつけてよかった。
できないじゃない。
やるか、やらないか
やりたいか、やりたくないか、でしょ？
そう、子どもにも詰め寄っていたあの頃の自分に、教えてあげたい。。。
大人の前でも堂々と、
「やりたくないから、やらない！」って言い切るようになるで…って。
私はそれ、あ、そう。って流せるけど
(ん？思えば夫も笑って流せる人だ)
こうあるべきと思っている大人はイラっとするで…。
もっとソフトな言い方の方が、自分が生きやすいで…って。
